たった今、結果が出ました。ほとんどのアメリカ人がテレビ中継に釘付けになっていた今夜、結果が出ました。"We need to change!" そう言い続けて、このアメリカ歴史上初めて、黒人の大統領が、アメリカ国民の投票によって、選出されました。今日の選挙も、なかなか一筋縄ではいかず。ブルックリンでは、投票所で4時間待ちの長蛇の列。他州では、早朝に投票マシーンが壊れて屋外で1時間半待った人たち、朝一番で投票をすませてから仕事に出かけようと思っていた人たちが、出足をくじかれたり、おなかの大きな婦人や、3ヶ月の赤ちゃんを連れた女性が3時間並んでいる様子などがテレビのニュースでうつったりしていました。しかし、誰も文句を言っていないのです。4時間待っても、この偉大なアメリカ始まって以来の大統領選に投票する、ということを、根っから楽しんでいるような。どの人も、ニュースのインタビューに朗らかに答え、周りの人たちと政治のことを話したり、私たちは今とてもいい時間を過ごしているの、などというような。とにかく、40年ちょっと前には、同じレストランにはいることさえ許されなかったアフリカ系アメリカ人、同じバスに乗っても白人の座席とは差別されていた、公園の水飲み場も、お手洗いも、一緒に使うことを許されなかった、もと奴隷の黒人が、大統領という座を、自らの手で、アメリカ国民の投票によって、勝利を得ました。この国が、オバマの手によって、少しでもいい方向に変わっていってくれることを、こころから祈るばかりです。これまで、この新天地のはずのアメリカで虐げられてきたアフリカ系の人々の喜びが、窓の外からも聞こえてきます。人々が、オバマの名を叫びながら、喜びを分かち合っています。私自身も、この国では人種差別をされている側なので、喜びもひとしおです。
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